and you!

DDオタクの備忘録

20190127

2020年12月31日。永遠だと思っていたアイドルたちが歩みを止める。


何から書けばいいのかは正直わからない。自分の思考をまとめるための取り留めのない内容になるとは思うが、今を生きてしまったので昨日のことをつらつらと書いていきます。考察でも主張でもないただのオタクの日記です。

その日は名古屋から離れ、東京で友人と夕食を食べているところだった。何気なくツイッターを開くと、フォロワーがざわめいている様子がすぐに目に入っていた。嵐、という文字が見え焦るようにトレンド欄へ指を滑らせると、そこには例の文字が大きく映し出されていた。頭が真っ白になった。画面を見つめたまま硬直して、直後、溢れ出すものを堰き止める術もなく声を上げて泣いていた。驚いたようにこちらを見る友人に、何を説明することもできずただ開いていた画面を見せると、彼女がそっと背中を撫でてくれた。何が起きたのかわからなかった。目で見えているはずの文字が理解できない。ジャニーズネットのお知らせを開こうとした指先が震えて、流れ落ちる涙の中で5人の言葉を読んでいた。何が起きているのかわからずとも、事実を認識することはできた。帰る、と一言だけ口にした時に嫌な顔ひとつせず心配してくれた友人たちの優しさが身に染みた。新幹線の駅まで同行してくれた友人にはとても気を遣わせてしまって、今思えば一人で帰るべきだったのだと思う。それでも新幹線の改札まで見送ってくれたのは嬉しかった。すぐに乗り込める時間の新幹線のチケットを取って、送ってくれた友人と別れ、泣きながらホームへ向かっていた。元々予約していた時間のチケットは捨てた。隣に人がいない方がいいと思ってグリーン車を取ったおかげか、車内では名古屋に着くまで誰かが隣に来ることはなく、隣で不審な女がずっと泣いている状況を生まなかったことに安堵した。

全部納得はできてしまった。きっとファンの中では薄々と勘付いていた人もいることで、時折見え隠れする大野さんの危うさを少しだけ怖いと思っていた。終わりを告げるとすれば彼からなのだろうなと思っていたから、大野さんが切り出したのだという事実に驚きはしなかった。本当は、15周年からずっと漠然とした不安を彼に抱えていた。それでも、私は嵐を永遠のものだと思い込んでしまっていた。そう思いたかった。違和感と言えるほど大きなものでもなく、そんなに大変な話し合いを裏でしていたとは思えない完璧なアイドルを彼らはこなしていたから。お知らせを見ても本人たちの言葉で傷ついたり、悲しいと思ったものは一つもなかった。この決断がどれだけ愛に溢れた優しいものなのかはすぐに理解できた。どうしてこんなにも綺麗なんだろうと、その眩しさに苦しくなった。彼らはあまりに物語性が強すぎる。5人でなければ嵐ではない、その意識をこんな場所で強すぎるほど突き付けて、永遠に嵐を宝物にして大切に閉じ込めてしまうなんて。5人の文章にひとつも引っ掛かりはなかったし、納得できない部分だってなかった。その決断をした大野さんを勝手だとは思わなかった。こんなにも長い期間、大きな気持ちを抱えながらそれを見せることなくアイドルを全うしてくれていた彼が悪者だとはけして思えなかった。お知らせの文章はどこを取っても、メンバーから嵐への深すぎる愛が見えていた。

最近になって、untitledに入ってからだろうか、じわじわと確信めいた気持ちが自分の中に生まれていた。きっと嵐のことは一生好きなんだろう。私は色々なグループを好きでいるいわゆるDDだ。嵐を筆頭として5グループのFCに加入しているし、デビュー組のコンサートに誘われれば手広く入ってきた。ジャニーズというエンターテインメントを愛している。それでも、嵐はやはり特別だった。一番初めに好きになってからおおよそ今で10年目。嵐の20周年イヤーは私にとっても10年目のアニバーサリーだった。ここまで来たら永遠に愛し続けていくしかないと思っていた矢先だった。その永遠が向かう先は、彼らの手によって有限になってしまった。考えてみれば当然のことだ。嵐が一生あり続けることなど当然ないと理解はしていたのに、どうしてかその存在の揺るぎなさを信じてしまっていた。グループがそのまま続いていくのに当たり前のことなんてないのだと、この数年で目の当たりにしてきたはずなのに。

名古屋へと辿り着き、自宅へ帰る電車の中で気を紛らわせるようにツイッターを見ていたら、普段メインで使っているリア垢で、おそらく何の気なしにツイートされた「ジャニーズも終わりなのかな」という文字を見て思わず友人をブロックしてしまった。何も知らない外野から見た野次馬のようなツイートに心を惑わされたくなくて、そのアカウントを削除した。界隈から遠い人間のツイートが全てノイズのように見えていた。しばらくジャニーズ用のアカウントを眺めながら、自分の思考を整理するためのツイートを繰り返していてふと気が付けば自宅と正反対にいた。電車を乗り違えることなどほとんどないはずなのに逆方向の電車に乗り込んでいたようだった。その頃には会見が始まる時間になっていた。すぐに乗り換えをし、自宅へと引き返す電車の中でもずっとツイッターを眺めていた。フォロワーは、嵐を好きな人も他グループを好きな人も様々ではあるがそれぞれが動揺を隠し得ない様子だった。それでも嵐の言葉に憤りを感じている人はいないようで、各々が少しずつ吐き出していくツイートを見ながら自分も呟くことでどうにか気持ちを保っていた。ツイッターが無かったらおそらく吐き出す場所もなく発狂していたので助かった。

ようやく帰宅して、何をすることもできずそのままPCを眺め、あべまのキャスターが会見速報を読み上げるのを聞きながら、各ニュースサイトの出す速報記事を読んでいた。詳細な言葉を書き起こしてくれていたニュースを眺めながら、その穏やかさに少し動揺した。それから大野さんの「宝物以外の何物でもない。人生の半分以上が嵐。永遠に輝き続けるものです。心の中で」という文を読みながら泣いていた。あべまの速報の読み上げが終わって、少しした頃にリビングから母親の呼ぶ声が聞こえて思考する間もなくそちらへ移動して、会見の様子を見ることにした。文字起こしを見ていたおかげで少し、心の準備ができていたのかもしれない。彼らがひどく暗い面持ちであったらどうしようか、と過去の会見の様子がフラッシュバックする中で目にした彼らは、どうしようもなく普遍的な平和な嵐そのものだった。これ以上ないほどにいい会見だったと思う。少なくとも私が今まで目にしてきた中でこんなにも和やかに笑顔で行われた緊急会見はなかったし、質問の応対も非常にスマートで優しいものだった。大野さんが切り出したことではあるが、5人で幾度となく話し合いを重ねた全員の総意なのだとしっかりと理解できた。こんな会見を見せられてしまえばもう完敗だ。彼らに何も言えることはなく、すっかりその嵐らしさに掬い上げられてしまった。嵐を好きでよかったと、まさか会見を見てこんな気持ちになると思わず困惑したほどに、彼らのことを誇りに思う一時間だった。まだ会見の動画を見られていない人がいれば、ゆっくりでいいからぜひ動画で見てほしいなと思う。文字起こしされた記事の100倍すんなりと心に入り込んでくる優しい会見だったから。

嵐は普通の男の子たちがステージの上で神格化するグループだ。二宮くんが口にしていたこの言葉が本当に大好きで、ことあるごとにずっと繰り返し好きだと言ってきた。私がアイドルを好きになった原点はきっと二宮くんのその言葉通りで、彼らのどこか奇跡にも思えるような物語性を愛してもいた。だから、この突然の知らせと決められた幕引きも寂しい反面、その端々から感じる嵐らしさを愛してしまうのだ。どこまでも一点の隙もないほどに輝いている存在を見つけてしまった以上、もうこれより強く好きになれるものは見つからないかもしれない。永遠のきらめきを纏って伝説になってしまう彼らは、一生人の心を奪ってしまう残酷なものだ。嵐が眠りにつく日を見届けるのがこわい。その日が不幸なものでないと確信しながらもその日が来てしまうのがとてもこわい。それでも彼らが与えてくれたこの二年は大切にしなくてはならないと思う。気が付けば今や、「最後の」が枕詞になってしまう世界になっていた。後悔のないように彼らが作り出す気流を追いかけていきたい。大切にしまいこまれた嵐という宝物が再び衆人の元へ取り出されることはきっと無いのかも、と思っているから。もしこの予想が外れればその時はそれで盛大に喜ぶんだろうけど。

一晩が明けた今日だってまともに受け止められてなどいない。仕事中に何度も涙が浮かんできたし、自分が思っている以上に声が出なかったし後から気付いたが熱があったようだった。私が嵐を好きなのを知っている同僚に一言だけ話しかけられたが、心配だけされてそれ以上を追及されることはなかったのは感謝した。一日中嵐のことを考えていた。コンサートの申し込みも始まった。ツアーには当初の予定通りの申し込みをするつもりでいる。最後にできる限り嵐に会えるタイミングを得たくて、その分当落が来るのが怖い。それでも嵐が何も変わらない姿で言葉を聞かせてくれたおかげで昨日よりは随分と落ち着けた。何が正解かはわからないが、彼らがトップアイドルであるままに幕を閉じようとしているのは、寂しい一方でどこか美しいと思ってしまう自分もいて、その終焉を見届けられることはこれ以上ない幸せなのではないか、という思考も心の中に生まれている。2021年のその先に私がどうオタクを続けていくのかはまるで想像がつかないが、とにかく今は追いかけようと思う。その先のことはまたこの二年で考えたいけれど、永遠の輝きを持ったアイドル、嵐を、その次の瞬間を待ち焦がれながらこれからもずっと愛してしまうのだけはきっと確かだ。

あーーーー寂しい。寂しいなほんと。寂しいのに、悲しいニュースのはずの会見があんなにも和やかなんだからとても困る。辛かったはずなのに、あの一時間で嵐のことを一層好きになってしまった。どこまでも罪な男たちだ。


いつか笑ってまた再会できる日がもし、あれば。私もその場所に立ち会って笑っていたい。






追記

と思ってたけどZERO見たらもう希望を持って待ってるしかないじゃんこんなの!!!!!!翔くん!!!好き!!!!絶対に再会を待ってやるからな!!!

こんなに欲しい言葉をくれるアイドルが実在していていいのだろうか。詳細を知るほど安心できる休止報道は初めてです。